広東ゴルファー日記

香港とゴルフが好きな医学生投資家が毎日のことをつらつらと書く日記です。

【Google】Stadiaでゲーム株が暴落したが心配ない

こんばんは。広東ゴルファーです。

 

3月20日ですが、Googleより新型ゲームプラットフォームStadiaが発表されました。試みとしては非常に画期的だと感じましたので紹介させていただきます。

 

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1、Stadiaとは?

Stadiaとは、Googleが開発中の新型ゲームプラットフォームです。まあ、新しいゲーム機だと思ってください。ただ従来のゲームと違うのは、ハードウェアをすべてクラウド上に展開することでインターネット環境下であればどこでも非常に高性能なゲーム機を使用可能にする、と言うものです。

 

クラウド上に展開するため、クラウドに接続可能なデバイスであればすべてゲーム画面を表示するディスプレイになり、スマホ、PC、タブレットを問わずゲームができるようになる、ということです。

 

2、コンセプト

いつでもどこでもクラウドに接続し非常に複雑できれいなグラフィックを描出するというのはある種、任天堂のコンセプトに近いものがあります。

 

任天堂は今まで常識を破ってきました。「ゲームは家でやるもの」という常識を「携帯ゲーム機」で、「ゲームは体を動かさない」という常識を「Wii」で、そして「据え置きゲーム機は携帯できない」という常識を「Switch」で破ってきました。

 

その根底にある考え方は「ゲームは限られた環境のみで行われるべきではない」ということです。今回のStadiaの発表はそれに近いものを感じます。

3、性能(予想)

このStadia、デモプレイでは「アサシンクリード」を5秒程度必要としたようです。まあ早いですね。現実世界で入力する時間、クラウド上でゲームの計算処理を行う時間、通信する時間、グラフィックとして反映する時間の合計が5秒程度で完了したということでしょうか。

 

ゲームの起動はものすごい大変な作業ですので、実際のゲームと比較しても早い方でしょう。そして実際にコントローラを使用して入力した際の操作遅延は0.1秒程度つまり6fくらいだったようです。この程度の遅延であれば何ら問題なくプレイできるでしょう。

 

あくまでも未確認情報ですが、操作遅延などを極力減らすために「事前に次の行動を予測したシーンを並列試行させておき、プレイヤーの入力後に既に実行されているプロセスを選択して進行する」という技術などがもちいられているともいわれています。まあ、少し前から使われている技術だったと思いますが。

4、欠点(予想)

そんなわけでコントローラと通信環境さえあればどこでもハイエンドPCと同じくらいの性能でゲームができるという夢のプラットフォームが誕生したわけですが、欠点もあります。

 

まず、通信の安定性です。Stadiaではゲーム機がクラウド上にあるわけで、何かの影響でプレイヤー側との通信が遮断された際にデーターがぶっ飛ぶ可能性があります。まあオートセーブとかで対応できますが。

 

次に通信量です。ハイエンドPCがなぜ必要かというとそれだけ処理しなくてはいけないタスクがあるわけで、それを全部クラウド上で行った後に通信して処理を手元のスマホタブレットに返し、描出する、というのはものすごい通信量が嵩むと思われます。そうなってくると当然Wi-Fi環境下で行うことになるでしょう。モバイル回線でやろうものなら一瞬で通信制限に達すると思われます。そもそも4Gで事足りるのかという問題もあります。

 

莫大な通信量は開発中の5G回線を利用することで解決しようとしているかもしれません。果たしてそううまくいくか?という疑問があります。まあ通信の問題が山積みだからこそ最初はGoogleのデータセンターに近い欧米のみで行うのでしょう。

5、売れると思うか

Google(今はアルファベットですが)は結局のところ企業ですから売り上げが無ければ撤退するでしょう。そう考えた時にこの「Stadia」は既得権益任天堂ソニーに対して、あるいはスマホゲームメーカーに対して脅威となり得るか、ということは非常に重要です。

 

まず、スマホゲーというのは安価で手軽に楽しむことができます。なのでライトユーザーはスマホゲーを好む傾向にあります。一方ハードユーザーは金銭にこだわらずじっくりと腰を据えて数百時間単位でプレイできるコンシューマー型ゲームを好む傾向にあります。

 

このStadiaはどちらをターゲットにしているのでしょうか。たとえば任天堂スマホゲーと共にSwitchを出し、双方をターゲットとした戦略を立てています。SONYPS4というハイエンドハードでもってハードユーザーをターゲットとしています。

 

クラウド上でハイエンドPC以上の性能を出せるマシンを稼働させるというのは非常に画期的です。しかしながらハイエンドPC並みのゲームをする人はわざわざ外でもやりたいとは思わないでしょう。第一かなり優れたWi-Fi環境が必要でしょうからそんな環境があるか?という話です。

 

つまり今までの発表で得られた情報ではターゲッティングに失敗しており、このままでは結局家でハイエンドPCを使うのと何も変わらないということになります。

 

また、ゲームは結局のところソフトウェアが大きな割合を占めます。ハードが売れるためにはソフトが必要なのであってそれに失敗したからX-Boxが下火になったのです。Googleは果たして任天堂に匹敵するレベルのゲームソフトを開発できるのか、ここも重要な課題でしょう。

 

6、まとめ

・画期的な技術であることは認める。

・通信周りに不安がある&ターゲッティングが甘くないか?

・ソフトウェアの開発が重要である。

 

なんかだんだんdisになってきましたが僕個人としてはゲーム業界の発展を願っていますのでこのStadiaをきっかけとして新たなゲームブームが起きるといいなぁと思っています。