【香港】中国における自由の地は崩壊したのかもしれない
こんばんは。広東ゴルファーです。
皆さんは香港についてどのくらい知っていますか?
ニュースでは連日大規模なデモが報じられていますね。このデモがいったいどういう意味を持つのかわからないという人も多いと思います。
そこで香港大好き大学生として今、香港で何が起きているのか、そして今後どうなっていくのか、書いていきたいと思います。
1.香港って国なの?中国の一部なの?
香港、というのは中国の領土の一部として世界的に認められています。
昔、アヘン戦争で勝ったイギリスが香港を植民地支配していましたが、1997年に中国へ返還されました。
その際に100年間、つまり2097年までは香港は香港特別行政区として中国の支配を及ばせてはダメだよ、という一国二制度が決められました。
しかし、大国である中国の支配圧力は非常に強く、たった20年でかなりの制度が骨抜きにされてしまい、香港特別行政区は中国政府のいうことを聞くようになってしまいました。
2014年の雨傘運動や今回のデモはそうした中国政府の支配に抵抗するものであり、若者が主体となって行われているようです。
2.雨傘運動とは?
香港で大規模なデモが起きるのはこれが初めてではありません。
2014年には若者を中心とした約50万人が数か月間にわたって道路に座り込み、占拠するという事態が起きました。
この原因となっているのは香港の選挙に関する法律です。
香港のトップは「行政長官」という肩書なのですがその行政長官の候補者選びにおいて、指名委員会の過半数の推薦を受けた人物でないと立候補できない、という法律が導入されることになったのです。
ご想像の通り指名委員会は多数の親中派の委員で占められているため、そもそも香港の自治を重んじるような候補者が立候補できないような仕組みにしようとしたのです。
ということで若者を中心としてデモが起き、香港の中国化を憂いだ人々によってデモが拡大していったわけです。これが雨傘運動です。
結果として普通選挙をうたっておきながら実質は制限選挙となっていた法案は反対多数で否決されました。
3.2019年のデモの原因は?
では今現在香港で起きているデモの原因はいったい何なのでしょうか?
香港においては中国国内で犯罪を犯した人物が中国に身柄を引き渡されることはありません。
まあ、殺人犯などであれば引き渡していいと思うのですが香港が、政治犯、反共産主義者などの亡命先となっているのは事実です。
例えば天安門事件について中国国内で何か発信しようものなら一瞬で中国当局に捕捉され逮捕されてしまいますが、香港内に限っては許されています。そういったように香港というのはまだ中国の支配が及んでいないエリアであります。
しかしながら今回の「容疑者引き渡し条例」には中国当局に「反乱分子」として判断された人物が中国国内へと送られてしまう可能性があります。
また中国には「死刑がある」一方で香港には「死刑が無い」ため大変な人権問題を引き起こす可能性があります。
そういった理由から今回の大規模なデモが発生しているのです。
4.2019年のデモの終了はいつ?
雨傘運動の際は約50万人のデモだったようですが今回のデモは主催者発表で200万人を超えているようです。
しかしながら1週間ほどが経過した時点で警察による催涙スプレー、低威力弾によるデモ隊の強制排除が起きています。当たり前ですが香港市民は非武装ですから装備をそろえた警官隊にかなうはずがありません。
近々強制的に排除されてしまうでしょう。もって1か月程度かなと思っています。
5.止まらない中国化
かなり中国の支配が強まっているなと感じたシーンがありました。市中でデモ隊に向けて警官が発砲したのです。低威力の弾薬を使用していると言っても当たり所が悪ければ死者が出ます。
公式的な発表ではありませんが写真では頭から血を流して道路に倒れこんでいる人の姿が映っていました。
撃った、マジで撃ったよ…その子目がやられた…(魚拓) pic.twitter.com/h83UerigKc
— ごみ (@8g9eu) 2019年6月12日
市民に向けて撃った #香港加油 #香港デモ pic.twitter.com/PUrBYYirZM
— 河井秋義 (@kawaiakiyoshi) 2019年6月12日
完全に天安門事件をほうふつとさせる光景です。このシーンだけとっても。
僕は自由があふれている香港が大好きです。しかしながら間違いなく2097年まで香港の自治が守られることはないでしょう。
保ってあて10年で完全に中国に吸収されてしまうと思います。
香港市民、特に若者はこうした運動に熱心に参加しています。香港の若者はすごく頭が良いので、そういった貴重な人材が失われないといいなと願っています。
香港加油!!!