【ニセ医学】東京都の消費生活センターでマクロビオティック！？
こんばんは。広東ゴルファーです。
さて、皆さん、この言葉をご存じでしょうか？
ああ、マクロビねとなった人は「非常に健康意識の高い人か」「ニセ医学情報をよくご存じ」の人だと思います。
結論から申し上げます。
マクロビはニセ医学です。
しかもどこぞの怪しい骨盤矯正ダイエットなどとは異なり体調を悪化させうる物でもあります。詳細は後ほど書きます。
で、そんなマクロビですが、このたび東京都の消費生活センターで「マクロビ講座」なる物が開催されかけ、良識あるtwitter民によって拡散、問い合わせがなされて中止となったようです。
https://www.shouhiseikatu.metro.tokyo.jp/manabitai/koza/center/koza20190529.html
↑こちらが東京都の消費生活センターが発表した内容
↓こちらが今回の騒動のまとめ
https://togetter.com/li/1341830
まあ「国民を詐欺から守る消費生活センターがニセ医学を広めたらあかんやろ！」といいうことですね。開催を未然に防げて良かった良かった。
さて、ではここからはマクロビとは一体どういう思想(学問とは呼べない)なのかを解説していきたいと思います。まあ一体どういう理論なのか知らないのに否定するのは良くないですからね。
１、マクロビとは
マクロビとは一体何なのでしょうか。とりあえずwikiを引用してきます。
マクロビオティック (Macrobiotic) は、従来の食養に、桜沢如一による陰陽論を交えた食事法ないし思想である。長寿法を意味する[1]。玄米、全粒粉を主食とし、主に豆類、野菜、海草類、塩から組み立てられた食事である。身土不二、陰陽調和、一物全体といった独自の哲学を持つ。運動創始者の桜沢如一は、石塚左玄の玄米を主食とした食事法のための食養会に所属し会長も務めた後、思想を発展させ、また民間運動として世界に普及させた。他の呼称に玄米菜食、穀物菜食、自然食、食養、正食[注釈 1]、マクロビ[注釈 2]、マクロ、マクロバイオティックがある。
とのことです。つまりマクロビとは
・長寿を目指した食事法
・独自の哲学に基づく思考である
といったところでしょうか。
まず断っておきますが、食事は非常に大切な物です。その上で玄米菜食や野菜の摂取などは非常に良い食事です。三食カップラーメンよりは三食玄米菜食の方がいいのは明白です。
そういった意味で「長寿を目指した食事法」というのは非常にすばらしい物でしょう。しかしながら次の「独自の体系を組む思考」というのが問題です。
独自の体系を組んだ思考そのものが悪いわけではないのです。漢方医学だって独自の体系を組んでいて実際の体内には存在しない臓器を仮定していますが実際に西洋医学的に薬物を分析すると確かに分子的な効果があります。
ほんとかよ？と思った人は「五苓散 アクアポリン」とか検索してみるといいと思います。
さて、独自の体系を組んでいること自体は問題が無いと言いました。ではどこが問題なのか？それは「検証を経ていない」という点です。
漢方医学は数千年にわたる検証を行っています。そして今現在日本においては140以上の漢方薬が保険適用として処方可能となっています。ではマクロビオティックはどうでしょうか？
特定保健用食品トクホというのがありますがあれは医学的な効果を保証するような物ではありません。もちろん病院に行って処方してもらうときに3割負担で購入できるわけでもないです。
2、マクロビオティックの実害
冒頭でマクロビオティックには実害があるという話をしました。
何か？それは「癌には○○が効く」という主張です。
一つ聞いたことがあるのは「癌にはゴマがいい」という話です。まあゴマの栄養価は結構高いのですが、別に栄養を摂取したからといって癌が治る訳ではないです。
しかしながら特定の癌についてゴマというのは非常に体に負担を掛けることになるのです。それは大腸癌です。大腸癌というのは大腸を塞ぐように癌が形成される場合が多いのですがその際、当然便の通りが悪くなります。
そんな状況で食物繊維が豊富なゴマを摂取するとどうなるでしょうか。大腸をなかなか便が通過しなくなり負担がかかります。
それ以外にも例えば「体を冷やすのには○○」「暖めるには○○」という物があり、おそらく中医学の食前の思考を取り入れているのだろうとは思うのですが実態としては「マクロビの専門家笑」がどんどん自分の主張を付け足している状況に近いです。
当然エビデンスもなく、好き勝手に思考を深めている状態です。
そんなマクロビのイベントが消費生活センターで行われかけたというのはゆゆしき事態ですが事前に中止になって良かったです。正しい知識を持つ人が増えれば増えるほどそういった詐欺まがいの行為はたたけますのでこれからも情報を発信していきたいです。
ありがとうございました。
